最近Verizonがアメリカの経済のホットなニュースになっています。Verizonは、アメリカで一番加入数の多い電気通信事業者で、2015年の収益は、1310億ドルにも上ります。Verizonは7月25日にアメリカのヤフーを48億ドルで買収し、電気通信事業ではないデジタル広告業にも参入する姿勢を見せました。
その結果、AT&Tなどの電気通信事業者だけではなく、FacebookやGoogleといった企業ともデジタル広告で競争することになりそうです。また、8月1日には、Fleetmatricsを約24億ドルで買収したことを発表しました。
Fleetmatricsとはアイルランドのダブリンに本社を置く、GPSを使った貨物の追跡管理や速度、燃費などがわかるルソフトウェアの開発、販売などを行っている企業です。この買収により、Verizonは3万7千人以上の顧客と73万7千人以上のFleetmatricsのソフトウェアを購買している人のデータを入手したことになりました。これにより、スマートフォンから車の燃料の状態や追跡が分かるようになるかもしれません。
以上の2つのVerizonによる買収からもわかる通り、Verizonは電気通信事業と繋がっている新事業への参入をしています。
ここで、思い出されるのが、ソフトバンクです。日本のソフトバンクも7月18日にイギリスの半導体電子を製造しているARMを買収しました。多くの皆さんも、一度はニュースをお聞きしたと思います。ソフトバンクがARMを買収した理由として、ARMの製品がスマートフォンの部品であることと、ARMが持っている高い技術力が他のソフトバンクのビジネスにシナジー効果を与えるからです。
昨今の大手IT企業による買収は、ITを生活のインフラにするためのものと言えます。彼らは、未来を予測しながら、買収などを行っています。もし、貴社が未来を予測する時は、IT業界の動向を見ていくのも一つの手段でしょう。