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急成長する産業用ロボット

「ロボット」と聞くと、まず何を思い浮かべますか?

おそらく、ソフトバンク社の人間と会話ができるPepper(ペッパー)などの人型ロボットや、iRobot社のRoomba(ルンバ)のようなお掃除ロボットをイメージされる方も多いのではないでしょうか。

しかし、ロボットはモノづくりにおいても大活躍しています。人間に代わって、作業をおこなうロボットを「産業用ロボット」と言います。

主に、産業用ロボットは、溶接・塗装・研磨・組み立てなどの製造業分野と農林業・畜産業などの非製造業分野で導入されています。

世界では、産業用ロボットを含め、ロボット市場全体が増加傾向にあります。International Federation of Roboticsは、ロボット市場は2025年に670億ドル(日本円でおよそ7兆円)に成長すると予測しています。特に産業用ロボットは、2025年に240億ドルの市場と予想され、ロボット市場の中でも最大規模の市場です。

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米国では、2014年において、ロボット出荷台数が前年と比べ28%増加しています。さらに、年間売り上げも同様に前年比19%増加を達成しています。

また、米国における産業用ロボットの特徴の一つとして着目したいのが、自動車産業への導入です。International Federation of Roboticsによると、2014年の産業別ロボット注文の割合の中で、64%が自動車産業に関連しています。産業用ロボットは、トヨタ社やフォルクスワーゲン社が既に導入済みのモジュール化においても貢献しています。

*モジュール化とは、複数からなるまとまりのある機能を持った部品を共同開発することで、生産のスピードアップやコストダウンを図る戦略

このように、産業用ロボットは、米国の自動車産業を根底から支え、グローバル競争にも役立っています。加えて、産業用ロボットは、将来人材不足が懸念される米国の製造業に対しても有用です。先日第45代米国大統領となったドナルド・トランプ氏の政策の中で、移民排除と製造業の国内化が注目されています。今後、移民労働者が減少するにも関わらず、国内生産の継続を目指す米国において産業用ロボットは必要不可欠な存在となるのではないでしょうか。

近年、ドローンやルンバなど消費者向けロボットが脚光を浴びる中、産業用ロボットもまた活躍の場を広げています。今後、さらにロボットの作業可能な範囲が拡大され、幅広い産業を支えることが期待できます。私用・産業用どちらも発展が見込まれる米国のロボット産業への参入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

基データを詳しくご覧になりたい方は、こちらをご参照ください。

www.bcgperspectives.com

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