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今後ローカル番組は消える?アメリカテレビ業界の推移、優良コンテンツの行方

アメリカのテレビ放送の仕組みは、歴史的にケーブルテレビが主要です。しかし昨今のネット環境の充実した社会において、その数は急激に減少しており、NetflixやHuluなどの定額制動画配信サービスや、インターネット上で閲覧できるYouTubeやその他動画サイトなどに代替され始めています。

今回、詳しい仕組みなどについては触れませんが、先週末、テレビ業界で働く人と話をする機会があり、マーケティングと深く関わっていると感じた部分がありますので、3点だけまとめたいと思います。

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  1. 特にミレニアル(Millennial)世代に伝えたい!コンテンツは無料じゃない
  2. 新しい商品について知ることのできるCMは消費者の為になる
  3. 巨額な資金はどこへ行く?ローカル番組の生き残りをかけた戦い

まず、様々な情報、コンテンツが無料で手に入る環境かで育ってきたMillennial世代(日本でいうゆとり世代のようなもの)に特に見受けられる、コンテンツに対する対価の支払い認識の薄さです。NetflixやHuluであればある程度の金額を支払いますが、YouTubeなどは広告を飛ばしてしまうと、対価として支払うのはほんの5秒程の時間くらいになってしまいます。良いコンテンツにはお金がかかります。今後も何らかの形で集金するシステムが発達していくとは思いますが、制作者に対する見返りが低くなってしまうと、コンテンツの質が下がるのは明らかです。

次にCMについてです。業界の人は、YouTubeでは広告スキップのオプションを入れるべきではないと強く主張していました。30秒というのは、テレビに必要な区切りから来た考えでしたが、オンラインで10-30秒ほどの時間というのは対して長いものではありません。CMもその人の趣味や趣向に合った商品であれば、消費者にとっての価値となります。ユーザーの趣味趣向が詳細に分かるSNSなどにおいて、CMは必ずしも悪いものではないはずです。

最後に、巨額な資金に関してです。テレビ、CMが衰退したからと言って、それまでそこにかけられていた資金がなくなるわけではありませんし、大手テレビ会社の資金力は未だに巨大です。ケーブル産業の衰退を黙って受けるわけはありません。今後様々な形での巻き返しを起こし、広告形態にも変化を及ぼすでしょう。しかし問題は資金力のないローカルテレビ会社です。斬新なビジネスモデルを適宜適応していかないと、衰退してしまい、ローカルのニュース番組やスポーツ番組などはなくなってしまうかもしれません。

テレビ業界においては、コンテンツ、広告、形態の変化などが今後活発になっていくことが予測されます。SMM(ソーシャルメディアマーケティング)と異なり、巨額な資金がなければテレビ(CMなど)を用いたマーケティングを行うことが出来なかったのが現状ですが、IoTや様々な変化の過程において、今までよりも少し変わった新たなマーケティングの方法が、"伝統的"とされるテレビ業界から出てくるかもしれません。